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  h12.12.22
===評価関数の値は「より大きい方がより良い」とするか、
          「より小さいほうがより良い」とするかについて。===
評価関数のもっとも基本的な仕様の一つに、評価値が「より大きい方がより良い」
とするか「より小さいほうがより良い」とするかということがある。
普通の人の感覚ならば「評価値が大きいもののほうがより好ましい」というのが
常識的である。230ポイントの評価値のものと3073ポイントの評価値のものが
あったら、誰だって3073ポイントの方が良いものだと思うだろう。
「そんなのあたりまえじゃん。何くどくど言ってんだよう。」と思われる方もいるかも
しれない。なぜこんなことをいっているかという理由を以下に記してみる。

つまりは、評価関数をもとに、好ましい構造を選別するという作業は、展開図の
さまざまな可能性から最適な解を選出するという問題と密接に関係しているのである
(っていうか、そのものであるとさえ言えよう)。この最適な解を求めるという操作は、
最適化問題として広く知られているが、こういった場合、普通は最適解というのは
適当な評価関数(目的関数)の最小値として求められるのである。したがって、
最適化問題になじみのある理系の人間にとっては、「評価関数の値の小さいものの方が
好ましいものである」という感覚が根強くあるのである。そういうわけで、日常的な
「評価関数値のより大きい方がより良い」とする方式と、理系的感覚である「評価関数値の
より小さい方がより良い」とする方式という、正反対の2つの方式のうち、どちらを
採用すべきかという問題がでてくるのである。

どちらの方式を採用するかは、実際に問題解決に取り組む各”ちゃれんじゃあ”が
決めればいいことであるが、私としては、日常的な感覚優先、つまり「より大きい
評価関数値を持つものが、より良いものである」とする方式を採用して、評価関数を
記述していきたいと思う。
それは、折り紙の評価関数の創造という課題に取り組む際の本質的に重要な感覚
というものは、理系とか文系とかの知識や環境とにかかわらない、人間としての
柔軟なバランス感覚だと思うからであって、文系の人がこの問題を考えるときに
違和感を感じないようにという理由からである。
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