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西川トラ属.とら(西川)
原作者 西川誠司




特徴                  
頭部の造形に特徴がある作品で、以降の動物
作品に精密な面をつけるという流れを作った
という歴史的な意義を持つ。
「とら」には胴体部の折り方の違いで新旧の
バージョンがあるが、これは旧バージョンの
ほうである。
全体的なカドの用紙上の分布は上段の図の右
側の円図(概略的)で示す。
折線構成は全体的に一値性がはっきり出てい
るが、特に注目すべきは顔の折線構成であり
いわゆる無限折りといわれる技法が用いら
れている。
ここでは、上から2つ目の左右の図の頭部を
見比べてみる。
右の赤線の横分子系では頭部に台形が
現れているが、これが、ここでの無限折りの
基本となる分子形である。この形が繰り返し
用紙の角部に向かって現れることで無限折り
となる。ここではその台形が二段しかないが
考え方としては無限に台形の分子を使うこと
ができるのである。なおここでの無限折りは
縦横相似型になっている。それはどういうこ
とかというと、左側の青線で表した縦分子
系の頭部にも相似形の台形が現れていること
も対応しているのだが(重ね合わせた様子は
最下段の図参照のこと)頭部を折っていると
相似な形が縦横順々に現れるということを意
味している。 なお、この様子を円領域で表し
た説明は 基本技法コーナーの無限折り
の項目を参照されたい。
なお、展開図上で斜線をつけたところは造形
上は用いられないが、実際には足の補強とい
意味があるので、ないよりはあった方がいい
と筆者は考えている。